2017年仕込 生酛熟成純米酒 人米蔵 720ml *

下越酒造株式会社2017年仕込 生酛熟成純米酒 人米蔵 720ml *

常 温

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¥ 1,980 (税込 ¥ 2,178 )

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商品紹介

無農薬・無肥料の田で栽培された自然栽培米・新潟県産五百万石を100%使用。
自然の乳酸菌の力で酒母をつくる古来伝統の醸造法「生酛づくり」を行っています。蔵のある奥阿賀・津川は幾重もの河岸段丘が湛える伏流水、朝霧の立ち込める湿潤さなど発酵醸造にとってこの上ない自然環境。ここに2夏を越す熟成を重ね、出色の出来栄えとなりました。
これぞ大地と自然への賛歌たる一献です。
名称 2017年仕込 生酛熟成純米酒 人米蔵 720ml *
内容量 720ml
生産地・地域 新潟県東蒲原郡津川
メーカー 下越酒造株式会社
JANコード 4937891290721
原材料 米、米麹
添加物
アレルギー物質 小麦 蕎麦
落花生 えび かに
備考 アルコール度数:15% 使用米証明書

STORY


こだわりの一品ができるまで

「蔵」のこと

「蔵」のこと

「熟成生酛純米酒 人米蔵」の「蔵」は新潟県東蒲原郡阿賀町の旧津川町にある下越酒造です。大河・阿賀野川と清流・常浪川の2本の川が出合う地点となり、周囲を御神楽岳や栗駒岳、麒麟山などが囲む、風光明媚な自然に恵まれた土地柄です。
一方で、そうした地形が生み出す朝霧はこの土地の湿潤さをものがたり、厳寒の冬には湿めり気のある雪が降り積もります。蔵の周辺は幾重にも及ぶ河岸段丘が清冽な伏流水を湛え、適度に湿潤な気候とも相まって、発酵・醸造にとってはこの上ない土地柄だと言えます。実際、街道沿いの津川の街には古くから味噌、糀などの商いが軒を並べ、この地の食文化形成に大きく影響を与えているのがわかります。
人によっては疎ましい気候かもしれませんが、そんな空の下で「食べ物が美味しくなっていく」ことに覚える感慨があるのです。

下越酒造の創業は明治13年(1880年)。看板酒の「麒麟」は、鎌倉時代にこの地に築かれた「麒麟城」の名にあやかったものです。
先代当主の故佐藤平八氏と当代の佐藤俊一社長(農学博士)は二代にわたり国税局酒類鑑定官を歴任されました。全国に数多ある酒蔵でも二代にわたって国税局酒類鑑定官として酒造りの指導を行ってきたという例はなく、傑出した醸造技術は同蔵の正統派酒造りに活かされています。また佐藤社長は長期熟成酒についても造詣の深さが知られています。

このような蔵で、「人米蔵」は古来の醸造法「生酛」によって仕込まれました。生酛とは「自然の力(蔵に棲み付く酵母、空気中の乳酸菌)を活用した昔ながらの酒造り」
酒造りは大まかに「麹(こうじ)づくり」「酛(もと)づくり」「醪(もろみ)づくり」の三工程に分類されます。生酛は酛(=酒母)づくりの手法の一つです。米を蒸して麹、仕込み水を混ぜた状態で酵母を培養したものを酒母と呼び、自然の乳酸菌を利用して酵母を培養する手法を生酛と呼びます。古来の酒造りでは酒母をつくる際、米をすりつぶして「おかゆ状」にする作業「山卸し」がありましたが、寒の時期にこの作業が大変な負担になるので省略する手法が考案され、これが「山卸し廃止=山廃」と呼ばれる仕込み方となります。
いずれにしても自然の乳酸菌をつかう手法は培養にも時間がかかるため、現代の酒造では醸造用の乳酸菌を添加する「速醸」が圧倒的主流になっていますが、一方で生酛・山廃という「自然醸造」からは、ほどよい酸味など複雑かつ独特の力強さを持った「押し味」のある酒がつくられ、「ワイルド株ならでは」の味を求める声は少なくありません。
「人米蔵」の開発テーマのひとつにも「酒造の原点回帰」が挙げられており、生酛へのこだわりは必然といえるものでした。

これをさらに、徹底した温度管理下でふた夏を越す熟成期間を過ごしています。低温貯蔵庫での熟成期間は、酒の角を落としまろやかさが増してさらなる旨みも乗ります。これもまた「時が旨酒をつくる」という原点回帰の考え方とも言えます。

「米」のこと

「米」のこと

「人米蔵」に使われる「米」は自然栽培による新潟産五百万石です。ここで言う自然栽培は、(栽培期間中)農薬はもちろん、肥料も使用しない生産法。農地のまわりの土壌、生態系に負の影響を与えないことを前提とし、そうすることで多様な生物が活動する生態系をよみがえらせる、さらに維持するというものです。新潟市を拠点にこうした自然農法を実践している「おいしいNIIGATA事業創造組合」という生産者協同組合があります。

2019年6月、新潟市の郊外、江南区にあるおいしいNIIGATA事業創造組合の中心メンバー、田中農園の圃場を訪ねました。熟成生酛純米酒「人米蔵」の原料米は、この田で収穫されたものです。郊外の田園風景が連続する中、田中農園の田は一目瞭然。脇にいろいろな草がうっそうと茂っている姿は明らかに異彩を放っています。田の中は、7月から8月にかけて除草機を使って草取りをします(除草剤を使用しないので必然です)が、基本的に「人力」なのでなかなかに骨の折れる作業です。この除草作業が、自然栽培を象徴する風景と言えるかもしれません。そんな米で仕込まれる酒は、やはり「カラダが欲する、すーっとカラダに入る」酒であって欲しいという願いがこめられています。「自然米の味わいを鮮明に伝えたい」その想いから、精米歩合も65%に留めました。

「人」のこと

「人」のこと

「人米蔵」の「人」は「理想の酒をつくりたい」という人の想い、そしてそれを可能にした「人の出会い」です。良い米で、良い水を使って、優れた醸造技術と上質な原料米によって酒を仕込みたいというのは酒づくりに携わるすべての人の想い。その主眼をどこに置くのかということで、選択した「妥協できない私たちなりのベスト」が自然栽培米であり生酛・長期熟成であり、酒づくりに適した津川の地だったのです。
まずは一献、どうぞ

会社名 下越酒造株式会社
住所 新潟県東蒲原郡阿賀町津川3644番地
取り扱い商品 人米蔵
会社紹介 下越酒造HP:https://www.sake-kirin.com